2011年10月7日金曜日

エゴン・シーレ

だんだん、あの感動も薄れ掛けてきたこのごろ。

ルイトポルド美術館で見た、シーレ。



シーレの描く肉は、血は通っているけれど、既に朽ちはじめている。




死は、体の要所を締める極度に敏感な部分の周縁から、美しい女性の中でさえ、末期症状的に進行している。



生まれてくる子供、そして死に行く母。
コントラストが強すぎて、吐き気を覚える。



リアルの中に描かれる虚構、虚構の中に描かれるリアル。
シーレの描く、彼の生きたその時、その瞬間に、僕は悲劇的なほど、生の喜びを見出すことが出来ない、

だからこそ、生はこれほどまでに
彼の絵の前に立つ僕の中で輝きを増すのか。