ルイトポルド美術館で見た、シーレ。

シーレの描く肉は、血は通っているけれど、既に朽ちはじめている。

死は、体の要所を締める極度に敏感な部分の周縁から、美しい女性の中でさえ、末期症状的に進行している。

生まれてくる子供、そして死に行く母。
コントラストが強すぎて、吐き気を覚える。

リアルの中に描かれる虚構、虚構の中に描かれるリアル。
シーレの描く、彼の生きたその時、その瞬間に、僕は悲劇的なほど、生の喜びを見出すことが出来ない、
だからこそ、生はこれほどまでに
彼の絵の前に立つ僕の中で輝きを増すのか。
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