アウグスブルクはミュンヘンから電車で約40分ほどにある小さな街で、モーツアルトの父の家や、宗教革命を起こしたルターが滞在したことがるSt.アナ教会などがあり、歴史的にも重要な小都市。
今回は、鉄道ミュージアム、アウグスブルグ•人形劇場ミュージアム、モーツアルト父の家、St.アナ教会を巡る予定を組んだが、モーツアルト父の家は現在閉館中。その代わりといってはなんだが、ザルツブルク近郊に来週、休暇に出かける予定なので、その時にモーツアルトの家を訪問したい。
鉄道ミュージアムは、アウグスブルクの中央駅からバスで8分ほどで着く。夏季限定で、10月いっぱいで冬期休業に入る。
http://www.bahnpark-augsburg.de
入り口ホールに入ると、いきなり機関車が出迎えてくれる。無造作に展示してある機関車の迫力がすごい。わくわくするね!というと、妻は、男の人はそうかもね、、とそっけない返事。
箱根鉄道の列車が走るビッグサイズの鉄道模型を眺めていると、隣の機関車の運転席からおーい、と声がするので見上げてみると、長男君が手を振っている。この運転席、これもまだ現役当時のままで、自由にレバーなどを動かすことが出来るので、子供にはたまらないらしい。
一方で、次男君は、もうかれこれ40、50年以上現役から退き、ある意味うらぶれていて、いたるところにかすかに闇が染み付いているような機関車内部がなんとなく薄気味悪いらしく、乗せようとすると必死の抵抗を試み、ほとんど機関車を見ることはなかった。
機関車の横を全速力で疾走中 |
中庭に出ると、改装中の操車場前に列車のレールが伸びている。
改装中の操車場 |
レールの上部は丸みを帯びていて、その上を、落ちないで歩くのは予想外に難しい。長男君がまず、この上を落ちないように歩き始め、家族全員で“レールの上をどこまで歩けるか競争”となり、長男君が優勝。次男君はすぐ落ちてしまうんだけど、パパの手を持って、最後まで果敢に挑戦。実際レールの上を歩く体験はそうそうできないので、面白かった。
線路はつづくーよ、どこまでもぉ。
バランスを取りながら、おきまりのデヤッのポーズ。 |
約3時間ほどミュージアムに滞在し、人形劇場ミュージアムに向かうことにする。ターミナルであるケーニヒス広場まで戻ったところでカフェブレイク。しかし、ここで鉄道ミュージアムで体を冷やしてしまった長男君は、スプライトを飲んだ後気分が悪くなってしまい(今、思い返してみると、グミの食べ過ぎだったのでは?とも思う)、もう帰りたいと言い出した。
それでもせっかくだからと、ケーニヒス広場の近くの、ルターが滞在したことがあるアナ教会へ。 1518年、前年に95か条の論題を発表したルターは、主張の撤回を求められ、アウグスブルグに召喚される。結局、ルターは自説を曲げることはなかったが、その際に滞在した教会が、このSt.アナ教会だ。その後の歴史はみなさんの知るところだ。
教会には、ルターを中心として、その後の歴史にまつわるギャラリーがあり、じっくりみたら面白そうだった。
教会には、ルターを中心として、その後の歴史にまつわるギャラリーがあり、じっくりみたら面白そうだった。
教会内部、回廊。 もちろん次男君には薄気味悪いので早く帰りたいらしい。 |
赤い門での攻防。右上のエンブレムには、スウェーデン王、アドルフが。 |
攻防の遠景。この絵の中の旧市街の南側が現在の中央駅になり、右側に赤い門が位置する。 |
長男君の体調がすぐれないので、結局今回は、このまま帰宅することにし、アウグスブルグを後にした。
まだ、学校では歴史でルターとか30年戦争を教えていないらしいが、歴史の面影が色濃く残るのもヨーロッパの都市の特徴なので、今後も課外授業がてら、南ドイツ小都市を巡る旅を続けて行きたい。