最初に総括。
• テロの影響が心配されたが、特に変わったことは何もなかった。唯一、街中や空港では、四人編成のアーミーが機関銃を持ってパトロールをしていたことが、その余韻を感じさせた。
• ニースには、ターミナル1と2があり、ターミナル2からは一人6ユーロのシャトルバスでのみ市街にアクセスすることができる。一方、ターミナル1からは1、5ユーロの通常バスを利用することが可能。
市内の交通は、75分以内であれば1、5ユーロでどこまでも乗車可能で、破格の値段。自分たちは10ユーロの10回回数券を使用。一回1ユーロで75分間使用可能なので、かなりお得。
• 休暇中は天候に恵まれ、海水浴を満喫。市内から30分かけて出掛けた波の穏やかな入り江ではクラゲの攻撃にあい、自分と次男が撃沈。次男は特に最後の遊泳で、岸に脚を着けている時に、しかも、クラゲよけのネットが張り巡らされている特別遊泳エリアでクラゲに攻撃され号泣。。
• コクトーのデザインした教会がクラゲに攻撃された入り江から近かったので行きたかったが、家族行動で、自分も含め皆疲れきっていたため、断念。また次回の課題となってしまった。
• 今回、旧市街にアパートを借りて過ごしたが、旧市街は夜うるさく、スパーマーケットなどがあまりないため不便。
• St. Paul de Venseはやばかった。
旧市街、しかも海岸に近い場所にあるアパートを借りて過ごしたニースの休暇は、子供たちの喧嘩には辟易したが、天候にも恵まれ楽しい時間を過ごした。
アパートは海岸に平行してある市場まで歩いて1分、海岸まで2分という最高の立地条件。しかし、アパートを探している時に他の人がコメントしていたように、階段が多い、また夜うるさい、そして妻が懸念していたように、最上階ということで暑かった。
ニース空港ではスーツケースが到着しないハプニング。航空会社はエア・フランスなのに、何故か往路復路ともにアムステルダム乗り換え、KLMの航空機であったが、今後極力この航空会社は避けようと思う。何故なら、スーツケースが紛失したかどうか、こちらは気がきでないのに、先方からは全く連絡が入らず、結局二日後の夕刻にアパートに配送されてきた。それも、アパートの貸主のボリスが先方にクレームを入れて急かしてくれたからよかったものの、もし彼の助力がなければ、スーツケースがいつ手元に届くことになったのか、想像もできない。
空港からシャトルバスに乗り、旧市街へ。バスは海岸線を走るが、ここは最近テロで、トラックが人ごみに突っ込んで多くの人が亡くなった場所でもある。現場には多くの花が添えられていた。バスを降りると魚市場が開かれるSt.-Francois広場にあったCarrefourでチーズなどを買出し。そしてその隣にあったパン屋でバゲットとクロワッサンを買う。狭い街路を適当に歩いていると、アパートのある街路を発見することができた。アパートは、裏びれた街路の一角にあり、ながーい階段を登り切った最上階にある。貸主のボリスが出迎えてくれ、とりあえずの身辺整理を終えると、早速海水浴へと繰り出した。
ニースの海岸は砂浜ではなく石が敷き詰められているので、マリーンシューズは欠かせない。これがないと足裏がいたくてかなわない。
海水は透明度高い。長男はシュノーケリングを楽しんでいたが、次男は水中眼鏡をつけて海水浴をするのは初めてなのでパパとママにしがみ付いて海水に浮かんでいるだけ。そんな彼が、休暇の後半には水中に顔をつけて魚を観察できるようになったのだから驚き。
ひとしきり泳いだ後、夕食はバゲットとチーズ。前回、バゲットとクロワッサンのおいしさに痛く感動したのだけど、はて、今回最初に食べたパンは至って普通。特にクロワッサンは微妙。フランスのパンってどこで買ってもおいしい訳ではないんだねぇ、ということが今更ながらわかり、数日かけておいしいパン探しに奔走(?)することになる。アパート近くにあったパン屋は一回試したが、バゲットもクロワッサンも、そしてchausson de pommesも怒りを覚えるほどまずい!結局、バゲットは旧市街にあるBoulangerie BLANC、クロワッサンは、前回おいしかったパン屋へバスで毎朝買出しに行くことになった。すごい気前の良かったパン屋のおっちゃんに会えるかなぁと期待していたけど、もうやめてしまったのか、会うことは出来なかったのが残念。
このクロワッサンがバターを沢山使っていておいしい!バゲットはBlancのほうがおいしかった。 |
海水浴
海水浴はPlomnade des Anglais沿いの海岸、Baie des Fourmis、岬の先のPointe de Rauba-Capeu、およびVilla la coteにて満喫。Baie des Fourmisは海岸が前回は砂だった記憶があるが、今回は砂利になっていて水質も前回より悪い。海水浴場の端部は岩場になっていて透明度も高く、魚も多いのでスノーケリングを楽しんでいたが、ほどなくしてぷかりと浮いているクラゲを発見、網でとっつかまえて家族のもとに連れて行き、皆で鑑賞。長男もその後、同場所にてクラゲを発見。よく見てみると、海水浴場には網で囲われた場所があり、そこはクラゲフリーエリアと書いてある!ということは、そこらじゅうにうようよクラゲがいるということ!!!案の定、次男がクラゲにさされる羽目に。その後、自分も脇腹を一回刺される。でよくみると、次から次へと刺されて泣く子供たちが出現。めちゃ危ないこのエリア。次男に至っては、クラゲフリーエリアで一泳ぎして、さて帰ろうか、と水から出る直前に脚を刺されてしまい、悲鳴をあげて大泣き。クラゲはフランス語でメデューサというらしいが、長男は魚を痺れさせて動けなくさせて捕食するので、自分はクラゲの足がメデューサの蛇みたいで綺麗なのにある意味毒々しいから、その名前になったのではないかとそれぞれ考えている。
海の狩人 |
クラゲ観察中 |
Villa la coteは自然の海岸線が保護されていて、魚なども多く観察できる。問題は、岩にぶつかる波の音にビビって子供たちがあまり遊泳しなかったこと。でも、ここでは一度海に入ってからでないとたどり着けない幅5メーターくらいの入り江があり、そこの浜辺には小さい砂利が打ち寄せる波に洗われて角がとれてまん丸になっている。その砂利に混じって瓶などのガラスの破片が、角が取れて美しい色とりどりのビーズみたいになっていて、それを前回、集めた。だから、今回もそこでビーズを集めようと長男と話し合っていたので、その入り江に行き、二人して思う存分ガラス片を集めた。
Pointe de Rauba-Capeuでは、長男が網で小さいカニを捕獲することに成功。何時間もかけてトライしていたので、最終的に取れた時には相当嬉しかったらしく、家に持って帰り剥製にすると言い出した。結局ポテトチップスの筒にいれて持ち帰り、写真を取ったらカニをリリースすると決断。カニさんはポテトチップスの筒に入れたらお腹がすいていたらしくすごい勢いでポテトチップのかすを食べたらしい。長男いわく、「数年後、大きくなったカニを取って、もしそれがすごいポテトチップを食べるのが好きなカニだったら、それが自分たちがキャッチ&リリースしたカニだって分かるね。」
夕食後、暗くなった海岸に向かい、カニを海に返してやる。そこからぶらっと街を歩き、アイスクリームをママには内緒で食べることにした。結局長いこと歩き、スムージーをガリバルディー公園で食べた。この時には、すでに仮面ライダーの話ばっかりしていたような気がしないではない。
最終的にはPlomnade des Anglaisの一番東側、岬の付け根あたりが自分たちの一番のお気に入りになり、毎日、ほぼここで泳いでいた。ここは水質がよく透明度が高く、岩場では地元の子供たちが飛び込みをしていて、それを見ているだけでも楽しい。最終日の最後、二時間ほどになり長男も意を決して飛び込みにチャレンジし、すごい面白かったらしく、帰る時間になってももっと飛び込みたいと言い出した。もっと早くからチェレンジすればいいのに。
左のほうの岩場からジャンプするのだ。 |
次男はここでは浮き輪を着けているとはいえ、かなり深いところまで自分と二人で泳ぎ、魚を鑑賞した。海中に顔をつけて水中でO.K.サインを出し合うのが彼のお気に入り。
そこでリヨンに語学学校に行っていたという日本人の女の子が、日本人ですか、ちょっと泳ぎたいので荷物を預かってもらえませんか、と言って来て、妻と仲良く話していた。息子たちはにわかに活気づき、ボクはこんなことができるよ、こんなこともできるよと二人して色々披露していたのには笑った。この二人、ヨーロッパで日本人に会うと、すごい嬉しいらしい。なんでだろう。
女の子に囲まれてマスなぁ |
旧市街のアパート
旧市街のアパートには二方向非難の階段などなく、とんでもなく入り組んだ階段が一つしかない。これは、何処かで火事があった場合には逃げられないな、とそのことばかりが気になった。妻もこのことには気づいていたらしく、自分と同じように、火事の場合には屋根から屋根へと避難するしかないんじゃないのか、と考えていたそうだ。街路は狭く、とてもじゃないけどはしご車や消防車が入り込めそうには見えない。とはいえ、隣の屋根までは近いように見えて2メーター。ジャンプしてバランスを崩したら恐ろしいほど深い街路面に墜落するしかない。ましてや次男は中途半端に小さく、そして隣の屋根に放り投げるには中途半端に大きい。ミュンヘンの旧市街的感覚で他都市の旧市街を判断するのは非常に危険、おそらく今後、ドイツ以外の旧市街に宿泊することはないと思う。
あとひとつ、ちょっとあんまり気持ちよくないことが。二日目、施錠されている建物玄関を開けて中に入ろうとしたときのこと。ドアが閉まらないなと思ったら、外からドアを押して入ろうとしている男がいた。この男、長い階段を、どこまでも自分たちの後ろについてくる。階段の一番奥にある自分たちの部屋に近くなったとき、意を決して「この建物に住んでいるのか」と聞いた。いきなりナイフをだされたら、本当にとんでもないことになっていたと思うし、尋ねるのが少々遅きに過ぎた、とも思った。
するとその男は「なんでそんなことを聞くんだ、今後一切俺に話しかけるな」と捨て台詞を吐き、奥から二番目の扉を開けて彼の部屋に入っていった。。
安堵するとともに、本当に暴漢だったら危なかったなという思いで、背筋が寒くなった。彼には申し訳ない聞き方をしたが、自分と自分の家族にとって、とても気持ちの悪い出来事だった。
どこまでも続くアパートの階段室 |
窓から街路を見下ろす |
魚市場
海のないバイエルンに住む者にとって、新鮮な海鮮物が食べられるというのは貴重。だからほぼ毎日、St.-Francois広場で午前中に開かれるフィッシュマーケットに出掛けてはサバを買って来て焼いて醤油で食べた。一度、サバの口から妙なものが飛び出していることに気づき引きずり出してみると、なんと小魚を飲み込んだ状態で息絶えたらしい。めずらしいのでみんなでしばし鑑賞した。
ところで、ニースのスーパーには港町であるにもかかわらず海鮮物がほぼ皆無。これは街中だけの現象なのだろうか??みんなどこで仕入れているんだろう、すごい不思議。
公園
promnade des Anglaisから北東にJardin Albert 1erから緑地帯が伸びている。この公園が前回よりも綺麗に整備されていた。Place Massenaから東側は浅い水の敷いてある黒い石畳が敷き詰められていて、子供たちが水の上に寝転ばっている。水も冷たくないし、なんでこんなつまらんものがあるんだろう、と思っていたら、突然水が幾つも噴水みたいに石畳の間からリズミカルに噴き出して来た。子供たちはあっちにいったりこっちにいったりして大騒ぎ。我が家のちびっ子たちも二人で大騒ぎ、股間に水を噴射させて暴れ回っていた。
夜はこの水にカラフルな光で色がつきすごい綺麗。

St Paul de Vense
自分のたっての希望で、今回は行ってきましたよ、St. paul de Venseへ。
jardin Albert 1er 横のバス停から約1時間、バス料金はなんと破格の1,5ユーロ/人。ありえん。で、この小高い丘の上にたつ街が綺麗でかわいくて、そして小さい。街の中にはギャラリーが林立。妻はここで可愛らしいバックを購入。旅の記念だにゃぁ。めったに物を気に入らない自分も、このバックは気に入った。息子たちには街がきれいかどうかは全く関係がないので、アイス•アイス攻撃を仕かけてきて、撃沈したパパとママはせっかくだからと1玉2、5ユーロ、2玉だと4ユーロもするアイスを、2玉×3購入。長男はかなりスパルタ教育を施したのでアイスの食べ方が異常にうまい。
しかし、こういった小さい街でアイスを食べるとサン•ジミニアーノのあのスペシャルおいしかったアイスを思いだすねぇ、とママさんと同意見、ついでに手に負えなかった小さかった長男のこともね。。。。子供と一緒のシティー観光はホンマにトラウマですわ。。。
佇まいがよろしいですな |
これこれ!石の積み重ねがいいね |
教会前の広場。植物とのコンビネーションが随所に見られる。 |
水中マスク
今、フランスでは、仮面ライダーみたいなマスクのシュノーケルマスクが大流行している。物欲しそうにこのマスクに見入っていたら持ち主のおっちゃんが教えてくれた、「このマスクは3年ぐらい前に発明され、すっげー使いやすいし、視界も良好だよ!」

少々物々しいが、なるほど泳いでいる人を見てもマスク面がぜんぜん曇ってない。
ある日、息子が海岸で二時間ほど物憂げに海を見つめていた。ママ曰く、「あのマスクが欲しくてずっと考えているらしい」なるほど、彼の視線の先には、マスクを着けて泳ぐ人々が。ってか考えてもなんとかなるものでもなかろうに。
そして、「あのマスク、絶対欲しい!」と、いつも本当に欲しい時におねだりする口調で言い出した。この“絶対”がついたときの本気度は高い。
丁度誕生日が旅行日とほぼ重なっていたので、「誕生日プレゼントにだったらいいよ」というと、どうやら誕生日プレゼントは遊戯王カードの神カードに決定していたようだ。
結局、ドイツにいても使う機会は皆無だろうということで、次回のホリデーに持ち越しとなった。来年は日本に行く予定なので、再来年ということになるのか。その時にはもう「メンドクセー、親と旅行なんてダセー」なんて言い出す年頃だしなぁ。さて、どうなるか。
飛行機からの景色 アムステルダム、アルプス
乗り継ぎがアムステルダムだったから、空から眺めたオランダの景色を眺めることができ、これはある種、すごい興味深かった。低地だから、本当に至る所に運河が縦横無尽に走っている。そして、北海に面して、広がる湿地帯は見慣れない景色で、今回上空から見れたのはよかった。一方、あの特徴的な扇状に広がるアムス中心部の街区を発見できなかったのが心残り。
復路、ニースを飛びたち、しばらくして眼下に山脈が広がった。長男が「アルプスじゃないの?」という。自分は確信を持てなかったが、後日調べてみたら確かにアルプス山脈だった。途中、本物の氷河を発見、人生初見だったので、すごい興奮してしまった。本当に氷の舌ベロみたいにベローンとしていて普通じゃない。普通じゃないものって世の中にはたくさんあるんだなぁ。
飛行機で街を見ると、車は見えるんだけど、何故かほとんど人は見えない。だから全ての街はミニカーだけが自動で走り回っている無人都市みたいに見える。
ケーキ
今回は、旧市街にあるLACというケーキ屋で、マカロンと人数分のケーキ。チョコ系は重かったけど、次男の食べた白いケーキは軽くて一番美味しかった。マカロンはふんわりとやわらかく絶品。
http://www.patisserie-lac.com/