2013年9月22日日曜日

長男、小学校入学

長男が、小学校に入学しました。
ついこの前、生まれたと思っていたのに、もう小学生とは!時間の流れは速いですね。
さて、ところでドイツの小学校は9月から始まるので、残念ながら日本のような華やかさはありません。しかも式もいたって簡素でした。
一番の特徴といえば、入学式の日に学校へ抱えていく、シュールトゥーテなる代物。巨大なとんがりコーンを派手にしたようなものといえばイメージしていただけるでしょう。
このコーンは自作してもよし、デパートなどで購入してもよし。息子の場合は、幼稚園で親が自作する、という企画があり、息子は忍者をモチーフとしてリクエストしたのですが。妻は手先が器用なので周りと比較すると飛びぬけて、クオリティーが高い!


この中に何を入れるか、親たちは頭を悩ませるわけです。自分は一日かけて中に入れるものを探し求めました。
最終的に中にいれたものは、
ポテトチップス(息子とは味覚が似ており、自分の好物は、すなわち息子の好物でもあります。カキピーしかり、ポテトチップスしかり)
コアラのマーチ、ドイツ版
隣人からもらったオレンジ
隣人から誕生日にもらった木を削るナイフを腰に吊るすことができる、サバイバル用のベルト
携帯用水筒
小型ゲーム、IQ

サバイバル用のベルトは良く出来ていて、今回購入したスイス製水筒も携帯できるようになっています。この水筒も良く出来ていて、表面に印刷されている恐竜とキャップ部分が暗闇で光ります。
また、小型ゲームのIQは、結構面白く、特にピラミッド状に組み上げることができたときの達成感がすごい。


 
先生は新任で、典型的ドイツ人!といった顔をしている綺麗な方です。しかし、幼稚園の先生と以前話したとき、その方の子供の先生が新任の先生で、ぜんぜん良くなかった、という話を聞いていたので、最初はちょっと心配でした。でも、話をしてみるととても理路整然とテキパキと話す先生なので、現在は安心しています。ただ、大人の評価と子供たちの評価は必ずしも一致するとは限らないので、これから注意深く、息子の様子を観察していこうと思います。
 
学校の校舎は、以前も書いたことがあるのですが、ミュンヘンの新古典主義を代表する建築家、ハンス・グレーゼルの設計です。内部ホールにある必要以上に多い階段に時代を感じます。
 
子供たちと先生が一時間ほど教室で入学式の説明をしている間、親たちは地下に開かれたカフェで休憩していました。その後、ホールへ移動し、校長先生のお話があり、11時30分には終了です。その後、地下へ降りてゆき、午後、子供たちの面倒をみてくれる施設に挨拶へ行きました。
ドイツの小学校では、基本的に午前中で授業が終わります。そして宿題は、家でするか、もしくはこの宿題の面倒をみてくれる施設へ預かってもらいます。しかし、この施設に預かってもらうのが難しい、何故ならば、人数に限りがあるからです。息子の場合も、ぎりぎりになってかろうじて一人分の空が生まれ、最後の一人として滑り込むことが出来ました。ミュンヘンでは、公立の施設では、幼稚園にしろ、この午後の施設にしろ、こんな困難なシュチュエイションばかり起きます。というのは、基本、カトリックの伝統が根強い地域なので、女性は家にいて、家事と育児に専念するべきだ、という観念が強い、ということを聞いたことがあります。ししてその考えに基づくならば、幼稚園にしろ、午後の施設にしろ、必要ないのです。
しかし、現実には離婚率も非常に高いですから、片親の家庭も多いですし、若いジェネレーションでは共働きも多いですから、こういった施設が非常に不足しています。そういったわけで、この施設へ入ることができたのは、本当にラッキーであるとともに、妻の努力のお陰でもあります。
後日、何度か、この施設へ息子を迎えにいったのですが、すっかり周囲になじんでおり、まるで数年来ここに通っているのだというような雰囲気を醸し出していたので笑ってしまいました。また、面倒をみてくださる方たちもとても気さくな方々で、訪問するたびに日本の文化について質問をぶつけてきます。ひとまず、いいところにはいることができたんだな、ということで、ほっと一息つきました。
 
その後、近くの教会で入学の祝いがあり、それが終わると、シュールトゥーテをもって、幼稚園へ挨拶へ行きました。この挨拶も慣わしだそうです。生憎、息子の面倒をしてくださった二人の先生(そのうちの一人の方と息子は結婚をしたいのだそうです)は不在だったのですが、一番面倒をみてくださった先生には、息子の晴れ姿を見てもらうことができました。
 
これから長く続く、学習人生、その幕があがりました。息子には、是非、物事を知り理解する楽しみを味わいながら進んでいってもらいたいと願っています。

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