2015年10月5日月曜日

折り紙ワークショップ

日本を離れると日本のことが恋しくてたまらなくなり、その素晴らしさに気づく。
ご多分に漏れず、日本では見向きもしなかった日本の文化や事情に詳しくなったりもする。ということで、今回は折り紙について。

我が長男君はいつのまにか折り紙の才能を発揮しており、まだ日本でいうところの2年生にもかかわらず、かなりの技をマスターしている。すごいな、と思うのは、新しい作品に挑戦するときにも、教本をみながらあれよあれよという間に作り上げてしまうこと。自分の記憶では、教本を読んでも途中で全く分からなくなってしまい、イラつき、結局完成できないという場合が多かったんだけどなぁ。そして、一度つくった折り紙の折り方をすぐ覚えてしまう。自分は鶴でさえ忘れてしまって折れなくなったりするんだけど。
とにかく彼は、折り紙が大好き。好きこそものの上手なれ。

ということで、週末、ミュンヘンの日本祭りで知り合いになったスザンヌさんを我が家に招待し、折り紙ワークショップを開きました。息子の友人と、その弟、そして彼らのママも参加してくれました。
スザンヌさん、折り紙歴が長いとは聞いていたんだけど、次から次へと繰り出される作品を見るにつけ、その凄さに改めてびっくり。

まず、なにやら荷物をいっぱい抱えてよっこらしょと現れた彼女。何を持ってきたんだろうと思っていたらバックの中から、色とりどりの折り紙、そして折り紙の本、約20冊をどっさり取り出した。自宅には壁一面の棚の中に折り紙がぎっしり詰まっているらしい。。ほとんどセミプロ。
和気あいあいとした雰囲気の中で、さっそく息子と友人君が恐竜を作り出した。自分も挑戦したんだけど、難しい。わが次男君と友人弟君は、しばらくするとすっかり退屈してしまい、仮面ライダーの変身ベルトで遊びだしてしまった。スザンヌさんは、それでも要領を得ていて、動く折り紙、例えば唇とかカエルとか餌をつつく鳥とかを作ってうまいことちびっ子たちの興味を引きつけていた。

自分は多くの本の中から少々複雑な銀河鉄道の夜シリーズの本を選び機関車に挑戦。結局、車輪を二本しか作ることができなかった。
ところで、エンジニアの中にも折り紙の魅力に取り付かれてしまった人はいるらしくて、機械のある部分がどうしても安定しなかったんだけど、あるとき折り紙のテクニックを応用して鉄板を加工したら安定した、とか、スザンヌさんは工学もしくは建築に応用されている折り紙の話にも通暁していてそういう話を伺うことができたのも楽しかった。自分の日本での博士後期課程でお世話になった先生の前任者が茶谷先生という折り紙と建築について研究されていた方で、スザンヌさんは、その人のこともご存知でした。人のネットワークがこういった風に繋がり始めると、面白いですね。


さて、13時頃に、スザンヌさんが作ったプレゼントにも使える小箱が息子君と友人ママの心を捉え、ママさんが小箱を作り終えた段階で、ご一家は帰路に着きました。

10時30分から始めたワークショップは、昼ご飯を挟んで午後4時で終了。昼食後は、すっかり小箱に熱中した息子君、鶴の小物入れの作り方を教えてもらい、次回は小箱の折り紙ワークショップをやろうという約束をして、今回は締めとなりました。
お誘いしたらすごい喜んで来てくれて、息子とのコミュニケーションもとても楽しんでしてくださり、とっても嬉しかったです。スザンヌさん、ありがとう。また、何ヶ月後かにワークショップやりましょうね!

ところでこの小箱、写真をみてもらうと分かるんだけど、すごいんだよ。蓋と箱の折り方が違って、蓋はちゃんと一サイズ大きくなるので、すっぽりはまる。
息子君はスザンヌさんが帰宅し、ママが帰って来て夕食の支度をしている間も色々な紙を使って、この小箱と鶴の小物入れの別バージョンに取り組んでいました。


完成品。ちゃんと色どりも考えられていて美しい。

ちなみに、銀河鉄道の折り紙の本、貸してもらっちゃったんだけど、これは次回までに完成しておかねば、ならぬのだろうか。。。

3 件のコメント:

  1. MITの折り紙クラブのウェブサイト。
    http://origamit.mit.edu/
    私の実家は桑名ですが、桑名の千羽鶴といって全部繋がってます。

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    1. あら、思わぬところからコメントが!ありがとう。
      桑名が実家だって知っていたよ。でも、最近どこかで桑名の千羽鶴について読んだ記憶があり、そのときにKayちゃんのことを思いだしたような気がするんだけどなぁ。今読んでいるドナルド•キーンの足利義政の中に書いてあったかな。。。たしか応仁の乱で文化人が都落ちをしたときに地方の大名に保護されて、云々という箇所にでて来たような。。でも折り紙は関係なさそうだよね、応仁の乱の時には。。

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    2. MITのHP、見たよ。すごいね。これは一生遊べるかもしれないね。

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