今回の小旅のもう一つの目的が、アウグスブルクにあるジョン・ポーソンによるモーリッツ教会改修の見学だった。
到着したのが6時ということもあり、生憎ミサの始まる時間にバッティングしてしまい、十分に見学することができなかったのは残念。
しかし!!
驚愕。
ゴシックの教会、そしてそれを線まで昇華させたシンケル。そして、教会建築の更なる進化を目の当たりにでもしたかのような衝撃だった。装飾の排除。教会の壁面は面へと変わり、線的要素が消滅。唯一、構造の輪郭が空間を枠どりリズムを与えている。
空間を支配しているのは、リズムだ。それ以外何が言えよう。おりしもミサが始まり、空間を賛美歌が満たす。教会をリズムが満たしている。
ミサに訪れている人たちは、スーパーの袋などをぶら下げて、きわめてカジュアルだ。信仰が日常に根ざしているとともに、それがコミュニティーとしても機能している。その頭上を、リズムが満たしている。なんともいえない気分だった。
ポーソンのミニマリズムは、奥の深さを感じさせる。ミースいうところのレス・イズ・モア。写真で見ても、その素晴らしさを体験するのは、難しいだろう。是非、訪問して体験して欲しい空間である。
アクセス:Moritzplatz 5、MaximilianstraßeとBurgermeister-Fischer-Straßeの交差点に建つ。外部からはごく普通の教会に見えるが、是非、内部へ足を踏み入れて欲しい。
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